完成品メーカーと部品メーカーの取引関係に関する次の文章を|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 60 : 
完成品メーカーと部品メーカーの取引関係に関する次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ①完成品メーカーと部品メーカーとの取引関係は、両社が属する業界の競争状況や為替相場などの影響を受けながら複雑に変化している。完成品メーカーがこれまで の取引関係を見直して、新たな部品メーカーとの取引を検討したり、あるいは完成品メーカーが外部に発注していた部品を内製化することは頻繁に起こることである。このような取引関係の変化に対応して、 ②部品メーカーは完成品メーカーに対して様々な手を打つことになる。 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
1
完成品メーカーからの受注量を拡大して、現行の技術に依拠した生産の範囲の経済を発揮して、完成品メーカーへの交渉力を高める。
2
完成品メーカー向けの部品の特殊な生産設備への投資によって、部品の値下げ圧力や取引先の切り替えに対抗する。
3
系列部品メーカーの場合、自社の生産技術やノウハウをブラックボックス化して、完成品メーカーの製品開発に積極的に参加する機会を増やす。
4
自社の特殊な生産設備による部品が完成品の性能・機能にとって不可欠な役割を果たす場合、その生産能力増強については完成品メーカーからの投資負担を求めることができる。
5
部品メーカーは、自社の設計による部品の生産納入を図る貸与図方式への転換を図ることで、継続的な取引を確保できるようになる。
解説

ア - × 完成品メーカーからの受注量を拡大しても、範囲の経済が発揮することなく、完成品メーカーへの交渉力も高めらない。

イ - × 完成品メーカー向けの部品の特殊な生産設備への投資によって、取引先の切り替えに対抗しにくくなる。

ウ - × 完成品メーカーの製品開発に積極的に参加する機会を増やすことは難しい。

エ - ○ 正解 記述内容の通りである。

オ - × 貸与図方式とは、メーカーが設計・開発を担当し、設計図を部品メーカーに貸与し、製造させる方式である。