完成品メーカーと部品メーカーの取引関係に関する次の文章を|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 59 : 
完成品メーカーと部品メーカーの取引関係に関する次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ①完成品メーカーと部品メーカーとの取引関係は、両社が属する業界の競争状況や為替相場などの影響を受けながら複雑に変化している。完成品メーカーがこれまで の取引関係を見直して、新たな部品メーカーとの取引を検討したり、あるいは完成品メーカーが外部に発注していた部品を内製化することは頻繁に起こることである。このような取引関係の変化に対応して、 ②部品メーカーは完成品メーカーに対して様々な手を打つことになる。 文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
1
ある部品の発注先を分散することによって、特定の部品メーカーから大量に調達する場合よりも、部品メーカー 社当たりの生産負担が軽減され、部品コストが低下する。
2
外注する部品について発注先を多様化して競わせることによって、部品メーカーの忠誠心を高め、納入部品の価格を低く抑えることができる。
3
業界共通の汎用部品の場合、専門部品メーカー数社に発注を集約すれば、そのメーカーに独自能力が蓄積され、完成品メーカーの交渉力が低下する。
4
重要な部品について、完成品メーカーが発注先の部品メーカーを増やせば、調達部品の発注明細の標準化や取引条件の単純化が進み、調達の管理コストが下がる。
5
重要な部品については複数の会社に分散発注することで、部品メーカーの競争による品質の向上が期待でき、不測の事態による供給不足にも対応できる。
解説

ア - × ある部品の発注先を分散すれば、必然的に特定の部品メーカーから大量に調達する場合よりも、部品コストは増加する。

イ - × 外注する部品について発注先を多様化して競わせれば、部品メーカーの忠誠心は下がる。

ウ - × 専門部品メーカー数社に発注を集約すれば、そのメーカーに独自能力が蓄積され、完成品メーカーの交渉力が強くなる。

エ - × 重要な部品について、完成品メーカーが発注先の部品メーカーを増やせば、調達の管理コストは上がる。

オ - ○ 正解 記述内容の通りである。