アライアンスやアウトソーシングに関する次の文章を読んで、|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 59 : 
アライアンスやアウトソーシングに関する次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 企業を取り巻く環境は、グローバル化や先端技術の開発の進展などに伴って、かつてない要因をはらみながら激しく変化している。このような環境の変化に対応すべく、企業は他の企業や関係機関と連携を模索することが多くなり、戦略的にアライアンスを組む事例も報道されるようになっている。しかし、アライアンスが意図した成果を実現するには、相手をどう選ぶかにも増して、①アライアンスのマネジメントが重要であることを見落としてはならない。 他方、市場を通じて業務の外部化を図るというアウトソーシングも頻繁に実施されるようになった。何をアウトソーシングするかの検討は慎重でなければならないが、②委託者と受託者の関係についても注意しておくべきであることは指摘するまでもない。 文中の下線部①のアライアンスのマネジメントとして最も適切なものはどれか。
1
相手を上回る出資比率を維持して、意思決定の権限を確保することに留意して、それができない場合はアライアンスを見送るようにしなければならない。
2
互いに連携によって得られる便益とそのために必要な費用を計算すると、信頼が醸成されなくなるので、アライアンスは期待した効果を生みにくくなることに注意しなければならない。
3
提携企業間の人事施策、組織の特性、経営上の価値観などの社風の違いは、相手企業を吸収合併して価値観の一体化を促すことによってしか克服できないことに注意しておくべきである。
4
連携が長くなるにつれて互いに心が通い合い信頼が醸成されやすいが、そのことによって取り引きの経済評価が甘くならないように注意しなければならない。
5
連携の中身やお互いの能力について理解しあうことは重要であるが、手の内を見せすぎることになるので、関係が深くなることは避けなければならない。。
解説

ア - × 出資比率が維持できなくても、メリットがある場合はアライアンスの判断が必要である。

イ - × アライアンスを判断する際には、互いに連携によって得られる便益とそのために必要な費用を計算する必要がある。

ウ - × 提携企業間の人事施策、組織の特性、経営上の価値観などの社風の違いは、相手企業を吸収合併して価値観の一体化を促すことによってしか克服できないわけではない。

エ - ○ 正解 記述内容の通りである。

オ - × 関係が深くなっても、必ずしも手の内を見せすぎることにつながるとは限らない。