業績が悪化している事業から撤退すべきであっても、なかなか|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 3 : 
業績が悪化している事業から撤退すべきであっても、なかなかそれができないのは、撤退を阻む障壁が存在するからである。そのような撤退障壁が生じている状況に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
1
自社の精神ともいうべき事業への創業者や従業員の思い入れが強く、現状で踏ん張らざるをえない。
2
生産過剰で収益率が悪化しているが、業界秩序を守る協定が存在しているので同業者数に変化はなく、市場競争は平穏である。
3
撤退のための社内再配置等のコストがかさむので、撤退の判断が難しくなる。
4
特定の業種にしか利用できない資産のために清算価値が低く、それを移動したり流用しようとすると、そのためのコスト負担が新たに大きくのしかかる。
5
不採算に陥っている事業であっても、他の事業との関連性が強いために、撤退すると他の事業の不利益を招き、自社の戦略上の強みを失いかねない。
解説

ア - × 撤退障壁とは膨大なサンクコスト、長期契約などが該当する。撤退障壁が存在する場合、企業は撤退が困難になりがちである。「自社の精神ともいうべき事業への創業者や従業員の思い入れが強く」というのは撤退障壁となる。

イ - ○ 正解 「生産過剰で収益率が悪化」となっているならば、市場競争は平穏ではない。

ウ - × 記述内容は、撤退障壁の説明である。

エ - × 記述内容は、撤退障壁の説明である。

オ - × 記述内容は、撤退障壁の説明である。