次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ある金曜日の夕方|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 76 : 
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ある金曜日の夕方、機械部品メーカーの2 代目経営者のYさんは取引先とのミーティングを終えると足早に家電専門店チェーンの大型店舗に立ち寄った。この店舗は駅に隣接したショッピング・センター(SC)のテナントとして出店している。 Yさんは、取引先が国際展開をしていることがきっかけで自社の創業以来はじめて海外市場へのアプローチに着手した。海外のエージェントとのリアルタイムの会議を円滑に行うために、翻訳機能付きの電子手帳の購入を検討している。 いくつかの商品を比較している最中に、Yさんのスマートフォンにe メールが送られてきた。この家電専門店チェーンのウェブ店舗からのものだった。メールをあけてみると、数日前にYさんがスマートフォンを使ってこの小売業者のウェブ店舗で検索し、「お気に入り(bookmark)」に登録していた電子手帳の詳細情報が記載されている。また、このSC内店舗での売場の位置と①実際にこの商品を購入し、使用している消費者によるレビューが紹介されている。メールを見ながら売場に移動し、この電子手帳を手に取ってみるとYさんが今必要としている機能が満載の商品であることが分かった。 Yさんはおもむろにこの商品の型番をスマートフォンに入力し、検索をかけてみた。すると、別の家電専門店のウェブ店舗では全く同じ商品が5,000 円安い価格で販売されていることが分かった。Yさんは、早速この電子手帳をスマートフォンサイト経由で注文し、クレジットカードで決済した。また、このネットショッピングで②Yさんは購入額の10 % のポイントを獲得した。日曜日の朝、Yさんは電子手帳を受け取り、あれこれ操作を試し、海外エージェントとのミーティングで想定されるフレーズを学習した。 文中の下線部②は、セールス・プロモーション(SP)に関連する記述である。 SPに関する記述として、最も適切なものはどれか。
1
1970 年代までは日本のメーカーにおいてSP費が広告費を上回る状況が続いていたが、この30年間に数多くの企業がグローバル企業へと成長したこともあり、両者の比率が逆転している。
2
Yさんが以前に同じ家電専門店チェーンの実店舗でスマートフォンを購入した際、専用ケースをおまけとして受け取った。この種のSPは長期的なブランド忠誠の醸成を支援する効果を持つ。
3
購買金額の一定割合が付与されるポイントサービスは、主として将来の値引きを約束するSPであり、顧客の再来店を促す役割を果たしている。
4
メーカーによるインセンティブは消費者のみをターゲットとしており、具体的な活動には特売価格の提供、景品コンテスト、サンプリング、POP 広告などがある。
解説

ア - × SPが流行ったのは1980年代以降である。

イ - × SP は長期的なブランド忠誠の醸成とは関係ない。

ウ - ○ 正解 記述内容の通りである。

エ - × インセンティブは消費者のみに限定されない。