次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 清涼飲料水の中の|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 72 : 
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 清涼飲料水の中のあるカテゴリは、年間を通して様々な機会に私たちが楽しむ飲み物としてすっかり定着している。その生産量もこの10年あまりの期間に10 倍以上にも増加した。他の主要な飲料カテゴリと比較しても群を抜く伸びである。飲料メーカーX社は 2年後を目途にこのカテゴリへの新規参入を検討している。 それに先駆けて、X社のマーケティング部門では、①このカテゴリの製品市場における市場占有率(金額ベース)についてのデータ分析を行った。それをもとに、②この市場の上位メーカーへの集中度がどのような状態になっているのかを検討することにした。この時のデータを簡易的に整理したものが下表である。表中の「その他」を分解してみると、30 社がそれぞれ1% ずつの市場占有率を持つ構図が見られる。文中の下線部①に示す「市場占有率」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
1
X社が参入を検討している製品市場での上位 社による累積占有率は70%に達している。この市場で第 位に位置するD社の占有率は10 %である。これをいわゆるプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントでの相対シェアとして換算すると0.55 となる。
2
寡占度が高い市場では、随者(フォロワー)としての新規参入が比較的容易である。
3
国内のある製品市場においての個別メーカーによる金額ベースの市場占有率を算出するためには、a:「自社の当該製品の国内向け出荷額」、b:「当該製品に関する国内の全事業者による出荷額」、c:「当該製品に関する海外への輸出額」を用いる。算出式は、市場占有率(%)={a/(b+c)} ×100 となる。
4
表中のE 社はこのカテゴリにおいて極めて差別化水準の高い新製品を開発し、高価格の小売形態を中心とする販売経路政策を通じて、価格プレミアム化に成功した。このことから、出荷数量ベースでの同社の占有率は、売上高ベースのそれと比べて低い値となっている。
解説

ア - × 競争相手との対比の中で示す相対シェアを計算すると、10(自社)÷25(1位企業)より、結果は0.4となる。

イ - × 寡占度の高い市場は、市場参入が難しい。

ウ - × 市場占有率はa:「自社の当該製品の国内向け出荷額」÷b:「当該製品に関する国内の全事業者による出荷額」 で計算することができる。

エ - ○ 正解 記述内容の通りである。