次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 C 社の研究開発|中小企業診断士問題集

中小企業診断士

Q 59 : 
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 C 社の研究開発部門で働く研究員は、公式に仕事として与えられた研究開発テーマ以外にも、自らの興味や関心に基づき、非公式に新しい研究開発テーマを探索していた。もちろん、公式な仕事として与えられたわけではないので、新しい研究開発テーマを探索する場所や設備などの作業環境は良好なものではなかったし、昼休みや終業後の時間が費やされていた。 このことをインフォーマルに伝え聞いた経営者は、研究員による自発的活動をより活発なものにするために、新たな研究開発テーマの探索に必要な作業環境を改善するとともに、就業時間外に行った活動にも金銭的報酬を支払う制度を導入することにした。 ところが、新制度を導入した後には、研究員は昼休みや終業後の時間に、新しい研究開発テーマを探索することがめっきり少なくなってしまった。研究員にアンケートを取ってみると、作業環境の改善によって満足度が上がったわけでもなさそうであった。 作業環境が改善されたにもかかわらず、研究員の満足度が改善されなかった理 由として、最も適切なものはどれか。
1
経営者の判断によって行われた作業環境の改善内容が、研究員が望んでいたものとは異なっていたから。
2
作業環境に対する不満足の解消と、新たな研究開発テーマの探索を通じて得られる満足は別問題だから。
3
作業環境の改善内容が、研究員が望んでいた希求水準を下回っていたから。
4
作業環境の改善を通じて低次欲求を充足しても、満足にはつながらないから。
5
作業環境を経営者が改善してくれたこと自体が、研究員に対するホーソン効果を生みだしたから。
解説

ア - × 作業環境の改善は、満足度の改善には繋がらない。

イ - ○ 正解 記述内容の通りである。

ウ - × 作業環境の改善は、満足度の改善には繋がらない。

エ - × 問題文より、すでに研究員は低次の欲求は充足されていると判断できる。

オ - × ホーソン効果とは、人は一般に注目されることを好み、特別な扱いを受けると、さらに効果を上げようとする傾向があることである。