次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【|保育士問題集

保育士

Q 11 : 
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】4歳児クラスのM君は、数人の友達が砂場で砂山を作っているのを見ていたが、友達が大きなトンネルを掘ろうと話し合っているときに、さっと砂場に入り、トンネルを掘ろうとした。友達に「M君とは遊んでいない。」と言われると、足で砂山を踏みつぶしてしまった。砂山を作っていたHちゃんが「もう、M君とはずっと遊ばない。だいっきらい。」と叫んだ。いつものM君は、自分の意見が通らないとかんしゃくを起こすことが多いのだが、このときは園庭の隅に一人で走っていき、みんなに背を向けてこらえている様子である。砂場の友達は砂山を作りなおして遊びの続きをしている。【設問】この場にいた保育士が、まず第一に行う対応として、最も適切な記述を一つ選びなさい。
1
砂場で遊んでいる子どもたちのところに行き、「M君が一緒に遊びたいって、泣いているよ。一緒に遊んであげて。」と、なかよく遊ぶよう促す。
2
近くにいる子どもに、「仲間はずれはいけない。」と話し、すぐに仲裁に入るよう促す。
3
M君のそばに行き、「泣いていたら遊べないよ。」と手を引いて友達のところに連れて行き、「いれて。」と保育士が言い、仲間に入ることを促す。
4
一緒に遊びたいが入れてもらえないM君の悲しい気持ちを理解しながらも、場を離れて自分なりに気持ちを立て直そうとしている姿かもしれないと捉えて、しばらく様子を見守る。
5
M君とHちゃんが近づくと、またけんかになるので、二人を離しておく。
解説

1 - × 一人一人の気持ちを受け止めることが大切である。砂場で遊んでいる子どもたちに一方的にM君と遊ぶよう強要することは、Hちゃんの気持ちもM君の気持ちも受け止めておらず、適切な対応とはいえない。

2 - × 子どもたちが自ら判断して行動できるよう配慮することが大切である。当事者ではない子どもたちに強制的に促すことは、適切な対応とはいえない。

3 - × まずはM君が泣いている理由に耳を傾けるべきで、理由も聞かずに友達の仲間入りを促すことはM君の気持ちを受け止めているとはいえず、適切な対応とはいえない。

4 - ◯ いつもはかんしゃくを起こすことが多いM君がこらえている様子をしばらく見守ることは適切な対応といえる。

5 - × 子どもの成長には、ときにはケンカも必要である。保育所保育指針の3歳児以上児の保育に関わる配慮事項には「けんかなど葛藤を経験しながら次第に相手の気持ちを理解し、相互に必要な存在であることを実感できるよう配慮すること」とあり、けんかをしないように二人を離しておくことは適切な対応ではない。