次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】5歳|保育士問題集

保育士

Q 37 : 
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】5歳の男児。家族3人で自動車旅行中に交通事故に遭った。本児と父親は一命をとりとめたが、本児の隣に座っていた母親は亡くなった。事故の後しばらくは口数が少なくなったものの、一週間程度で元の様子に戻った。しかし、事故後2か月ほど経った頃から、何の前触れもなく突然激しく泣き出したり、何をしていてもうわの空であることが多くなった。夜には何度も目を覚まし、泣くようにもなった。【設問】この子どもで最も疑われる精神医学的問題を一つ選びなさい。
1
強迫性障害
2
パニック障害
3
外傷後ストレス障害
4
多動性障害
5
反応性愛着障害
解説

1 - × 強迫性障害とは、不安障害の一つで、「強迫観念」と「強迫行為」が特徴である。

2 - × パニック障害は、突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態のことである。

3 - ◯ 外傷後ストレス障害とは、命の安全が脅かされるような出来事、戦争、天災、事故、犯罪、虐待などによって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害である。事例の男児は、事故により、死を意識するような強い恐怖と突然母親を亡くすという強い悲しみを味わうことにより、精神的にきわめて不安定になっており、外傷後ストレス障害が疑われる。

4 - × 多動性障害は、様々な周りの環境に興味が散漫してしまい、じっとしていられないこと。

5 - × 反応性愛着障害は、著しく不適切な養育を受けたことが原因となり生じる障害であり、人との関係が発達に見合うように結べなかったり、知らない大人に過度になれなれしくしたりする。