次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【|保育士問題集

保育士

Q 39 : 
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】母親Gさんは、離婚後H市に転居し、仕事を探すため4歳のJ君を保育所に預けることになった。保育士は入所の際の面接時に、Gさんは離婚前、夫から暴力を受け、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」に基づく保護命令が裁判所からでていると聞いた。保育士の勤める保育所はH市の要保護児童対策地域協議会の構成メンバーであり、同協議会を担当する行政職員から、転居前の要保護児童対策地域協議会でも虐待を理由に支援が検討されていた家庭であり、要保護家庭として引き続き対応を続けるとの報告があった。保育所に入所してまもなく、保育士はJ君の脇腹にうっすらとアザのような痕を発見した。その後も肩のあたりに打撲のような痕があり、J君に尋ねても笑ってはぐらかすだけであった。【設問】この【事例】における保育所の対応として、適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。A Gさんが必要としたときに情報提供できるように、ファミリー・サポート・センター事業、一時預かり事業、病児・病後児保育事業の連絡先などの情報を収集した。B J君の脇腹や肩に認められる傷が虐待によるものなのか判断がつかなかったが、H市の要保護児童対策地域協議会を担当する行政職員に報告を行った。C 個人情報保護の観点から要保護児童対策地域協議会を担当する行政職員には報告しなかった。D Gさんの元夫が「Gさんに頼まれた」と言いJ君を迎えにきたため、Gさんに確認はできなかったがJ君を連れて帰ってもらった。
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AB
2
AC
3
AD
4
BD
5
CD
解説

A - ◯ 保育所は、地域の子育て支援等に関する情報を把握しておき、Gさんが必要となったときにも情報提供できるようにしておくことが望ましい。

B - ◯ 協議会において要保護家庭として対応されているため、報告することが必要である。

C - × 保護児童対策地域協議会を構成する者には守秘義務が課せられている。これは、関係機関が積極的に情報提供を行い、連携して対策に当たることができるようにするため、要保護児童の平成16年の法改正で整備された。したがって、対策を必要とする状況を認識しながら個人情報保護を理由に報告しないことは誤った対応である。

D - × 「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」による保護命令が裁判所から出されており、記述の対応は適切ではない。