保育士
Q 60 :
次のある保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】5歳児クラスの1月のできごとである。登所してきた子どもたちは迷路づくりやペープサートなど、思い思いの遊びに取り組む中で、役割の分担が生まれ、協同して遊びに取り組んでいた。ところがいつもの登所時間に遅れてきたHちゃんは、あっちこっちをのぞいては離れ、ふらふらしていた。子どもたちの中から、それぞれが取り組んでいる遊びをつなげて遊園地を作ろうという声があがり、自分たちで役割を決めるための話し合いが始まった。Hちゃんはその話し合いに参加せず、後ろで子どもたちの活動を見守っていた担任に甘えてきた。Jちゃんが「みんなで遊園地を作っているのに、一人だけ甘えておかしいよ」と批判すると、Hちゃんは泣きそうになりながら、「わたしは、違うことがしたかったんだもの」と言い返した。Kちゃんが「Hちゃんは何をしたかったの?」と優しく尋ねた。【設問】担任の対応として、「保育所保育指針」に規定される保育の内容に係る基本原則に沿った対応を○、沿っていない対応を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【担任の対応】A Hちゃんが話し合いに参加しないのは、登所前に保護者と何かトラブルがあって不安定だからに違いないと思い、話し合いの場でHちゃんに、「今朝、お母さんに叱られたんでしょう?」と聞く。B 身近な大人に甘え、気持ちを休めるのは3歳までの発達過程であり、5歳児クラスのこの時期は就学にスムーズに移行できるように集団で行動しなければならないと考えて、遊園地ごっこに参加するようHちゃんを強く誘う。C 子どもたちが道徳心を身につける機会と考え、子どもたちを全員集めて話し合いを行い、HちゃんとJちゃんのどちらが正しいかを判断させる。D 担任は、Hちゃんが先週絵本作りをしていてまだ完成させていなかったことを思い出すが、KちゃんがHちゃんの話を優しく聴いているので、その様子を見守る。