〔事 例〕K君( 7 歳,男性)は, 3 歳の時に不随意|介護福祉士問題集

介護福祉士

Q 114 : 
〔事 例〕K君( 7 歳,男性)は, 3 歳の時に不随意運動型(アテトーゼ型(athetosis))脳性麻痺(のうせいまひ)(cerebral palsy)と診断された。頸部(けいぶ)や体幹をねじらせたり,反らせたり,上肢が伸展する運動が自分の意志とは関係なく起こってしまう不随意運動型特有の症状が現れていた。時々,筋肉の緊張が強くなり,体幹や上肢の不随意運動が大きくなることもあった。知的障害は見られず,車いすを使って,近所の小学校へ通学していた。登校・下校のときだけ母親が付き添って,教室内では車いすを何とか自分で操作して過ごしていた。言葉は努力性の発語で,聞き取りにくく,同級生と意思疎通が困難なことがしばしばあったが,慣れ親しんだ友達との会話は可能であった。K君は2 年生になった。4 月にクラス替えで,新しい同級生が多くなり,K君の言葉が分からないという理由で関係がうまくいかなくなった。そのため,K君の筋肉の緊張は今までよりも強くなり,不随意運動も大きくなった。給食の時に食べ物をうまく口に運べなくて,担任の先生が介助する場面が増えてきた。担任の先生から,この状況を聞いた母親は心配になって,K君の学校での食事について,L相談支援専門員に相談をした。L相談支援専門員の助言として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
1
クラスの同級生と会話をしながら食事をする。
2
自助具を使用して自力で食べる。
3
リラックスできる環境を作って,自力で食事ができるように支援する。
4
途中まで自力で食べてもらって,その後は介助する。
5
仲の良い友達を選んで,食事介助をしてもらう。
解説

1 - × 努力性の発語であるため、慣れない者との会話は難しい。

2 - × 不随意運動の増進により自助具を使っての摂取の自立は難しい。

3 - ○ 知的障害は無いため、本人と良い環境づくりに取り組める。

4 - × 食事動作の改善は現段階の最優先すべき問題ではない。

5 - × 不適切である。