老年期の精神疾患(mental disease)と精神症|介護福祉士問題集

介護福祉士

Q 71 : 
老年期の精神疾患(mental disease)と精神症状に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1
老年期うつ病(senile depression)は,若年者のうつ病(depression)と比べて抑うつ気分が軽い。
2
アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)は,脳の器質的変化を伴わない。
3
うつ病(depression)等で自殺を試みた高齢者が死に至る率は,若年者の場合と比べて低い。
4
せん妄(delirium)は,夜間よりも昼間に生じやすい。
5
老年期に発症した統合失調症(schizophrenia)は,妄想型が少ない。
解説

1 - ○ 老年期うつ病は、身体的、心理的、社会的状況を背景にかかるとされ一般的に食欲減退、全身倦怠感など身体的な訴えが多い。逆に若年者のうつ病は内因性要因の関与が大きく気分の変動や思考制止などが特徴である。

2 - x 組織や細胞が変形、変性あるいは破壊され、元の形に戻らなくなるように変化することを器質的変化というが、アルツハイマー型認知症では器質的変化を伴い、脳は全体的に萎縮する。

3 - x 自殺を試みた高齢者が死に至る率(完遂率)は若年に比べ高齢者のほうが高い。

4 - x せん妄とは、意識障害の特殊な病態のことで、錯覚、幻覚、睡眠障害などの症状があり、意識レベルの低下した夜間に出現しやすい。

5 - x 統合失調症の古典的な3病型に、妄想型、破瓜(はか)型、緊張型があるが、老年期は妄想型を発症しやすい。