J さん(84歳,男性)は,20年前に脳梗塞(cereb|介護福祉士問題集

介護福祉士

Q 112 : 
J さん(84歳,男性)は,20年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し,後遺症で軽度の左片麻痺となった。屋内では, T字杖を使用すれば歩行できるが,転倒するのが心配で,ほとんど外出しなかった。1年ほど前から,夜よく眠れない,通院する曜日を間違える,薬を飲み忘れるなどの状態になり,血管性認知症(vascular dementia)と診断された。半年前から夜間の不穏状態や妻への暴力行為がたびたび出現するようになり,妻が介護しきれなくなって, Jさんは介護老人福祉施設に入所することになった。入所後も施設内はT字杖を使用して,歩行は可能であった。しかし,慣れない場所で,より不安が強くなっているようすであった。Jさんは入所後,トイレと食堂へ行くとき以外は居室から出てくることが少なくなり,周りの利用者と話すこともなくなってきた。その後,食堂へも行かなくなり,ベッドで食事をするようになった。介護職の対応として,最も適切なものを 1つ選びなさい。
1
身の回りのことは 1人で行うように励ます。
2
居室を出るように,何度も促す。
3
今の生活についての思いを聴く。
4
寝食分離について理解できるように,説明する。
5
J さんの希望どおりにする。
解説

本人の思いを聴くことは、支援方法を考えるにあたって必要な対応である。本人の思いを引き出し、それを尊重することが大切である。