Aさん(95歳、女性、要介護3)は、介護老人福祉施設に入|介護福祉士問題集

介護福祉士

Q 53 : 
Aさん(95歳、女性、要介護3)は、介護老人福祉施設に入所して6か月になる。入所間もない頃は、「買物に行きたい」「友達に会いに行きたい」と、いろいろ介護福祉職に要望したが、それらの要望には応えてもらえなかった。現在Aさんは、認知機能障害はなく、身体的にも大きな変化や異常は認められない。しかし、ほとんどの時間をベッドで過ごしていて、「どこか行きたいところはないですか」と介護福祉職が聞いても、「ない」と答えるだけである。Aさんの現在の状態を説明するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1
学習性無力感
2
反動形成
3
統合失調症(schizophrenia)の陰性症状
4
せん妄(delirium)
5
パーソナリティの変化
解説

1 - ○ 学習性無力感とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人が、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなる状態のことである。Aさんは入所時から要望に応えてもらえなかったことにより無気力状態に陥ったと考えられる。

2 - × 反動形成とは欲求をそのまま満たすことが許されない時、それと正反対の行動となって現れる心の働きのこと。

3 - × 統合失調症の陰性症状とは、エネルギーの低下から起こる症状で、無表情、自閉、自傷行為など。

4 - × せん妄とは意識混濁に加えて奇妙で脅迫的な幻覚や錯覚が見られるような状態のこと。

5 - × パーソナリティとは性格や人格のこと、問題文からその変化するは認められない。