満たされない思いや感情などから、心理的に安定した状態を保つための機能として、防衛機制(適応機制)がある。
代表的な適応機制
「逃避」緊張する場面や、不快な場面から逃げ出すことで自分自身の安定を求めること。
「退行」耐え難い事態に直面したとき、子供の様に振舞って自分を守ろうとすること。
「抑圧」感情や欲求を意識下に抑えることにより安定を求めようとすること。
「代償」本来の目標がかなわない場合に、安易にできる目標を達成することで満足を得ようとすること。
「補償」他の面で他人より優越することで、自分の弱点や劣等感を補おうとすること。
「合理化」満たされなかった欲求に対して、都合の良い理由を付けて自分を正当化しようとすること。
「昇華」非社会的欲求を、芸術、文化、スポーツなど社会的に承認されている行動に置き換えること。
「同一視」自分にない名声や権威に自分を近づけることによって自分を高めようとする。他者の状況を自分のことのように思うこと。
「投影・投射」自分自身のなかにある認めたくない感情や思いを、他人のなかにあるかのようにすること。
「置き換え」ある物事や対象に向けられた欲求や感情を、他の対象に向けて表現すること。
「反動形成」抑圧されたものと正反対のものを意識にもっていること。無意識に抑圧した思いが意識にあがってこないように、本心と裏腹なことを言ったり、その思いと正反対の行動をとること。