J さん(36歳,男性)は,6歳の時,大学病院で精神(発|介護福祉士問題集

介護福祉士

Q 15 : 
J さん(36歳,男性)は,6歳の時,大学病院で精神(発達)遅滞の判定を受け,療育手帳(重度)が交付された。両親はJさんに必要以上の世話をし,衣服の着脱も介助していた。しかし,両親が高齢になり家庭でJさんの介護が困難になったため,1週間前にJさんは障害者支援施設に入所した。言葉によるコミュニケーションは簡単な単語の理解ができる程度であり,生活全般に指示や見守りが必要である。たばこの吸殻を食べてしまう行為がみられ,吸殻を探して施設の近所まで出歩くなどの行動もみられた。対人関係をうまく築けないようで,なれない人たちの中に入ると,上肢を噛むなどの自傷行為が現れることも分かってきた。 Jさんは,日中は空き缶つぶしなどの軽作業をしている。介護職が時間ごとに次の行動を支援すると,大きな混乱もなくできるようになり,施設での生活リズムが少しずつ身についてきた。そこで,介護職はJさんが他者と円滑な関係を作れるような支援を提案した。この提案した内容として,最も適切なものを 1つ選びなさい。
1
出歩かないように,活動範囲は居室に限定する。
2
少人数のレクリエーションを行う。
3
多くの入所者と共同作業を行う。
4
自傷行為がみられた場合,向精神薬の服用を検討する。
5
複雑な作業課題を日中活動として行う。
解説

「対人関係をうまく築けないようで、なれない人たちの中に入ると、上肢を噛むなどの自傷行為が現れることも分かってきた。」との記述があるので、他者との円滑な関係を作れるような支援として、最初に、少人数で行うレクリエーションが適切である。